2011年04月02日13:27 カテゴリ本経済 ポスト3・11の時代 もしフリの劇画版の入った日経BPムックができた。冒頭の齊籐誠氏と池上彰氏の対談は、震災後に急いで行なわれたものだが、本質的な問題を論じていると思う。 日本経済は、これまで生産能力が余って需要が足りないといわれ、経済政策もGDPギャップを埋めることが目的だった。しかし今回の震災で起こった計画停電は、あと数年は続く。それは日本が供給制約の時代に入ったことを象徴している。労働人口はすでに減りはじめ、貯蓄率も遠からずマイナスになるだろう。0.5%まで下がった潜在成長率は、エネルギー制約などでほとんどゼロになるだろう。それを上げない限り、いくら需要を喚起しても成長できない。 だから必要なのは昔の資本設備を「復旧」することではなく、東北の都市計画をやり直す「復興」である。政府の役割は、かつてのようにあり余る生産能力への需要を作り出