政府は5日の臨時閣議で野田内閣発足に伴う各府省の副大臣などの人事を決定したが、日本教職員組合(日教組)出身の神本美恵子と水岡俊一両参院議員を、文部科学政務官と首相補佐官にそれぞれ起用する異例の人事を行った。同じく日教組出身の輿石東(あずま)幹事長兼参院議員会長に配慮した形だが、野田政権で文部行政に日教組がさらに介入する懸念が出てきた。 日教組出身者の文部行政への関与は、平成7年の村山内閣当時に、佐藤泰介氏が文部政務次官に就任して以来とされる。 副大臣人事では、小沢一郎元代表を支持するグループの主要メンバーから副大臣22人中、5人を起用し、閣僚人事同様に小沢グループに配慮を示した。衆院中堅・若手グループ「一新会」の奥村展三会長代行と参院小沢系の代表格、森裕子氏は、そろって文科副大臣。内閣府副大臣には小沢氏側近の中塚一宏衆院議員を起用した。東日本大震災で被災した黄川田徹氏は総務副大臣、牧義夫氏