高畑勲さんが、30代後半から40代という 初期から中期にかけての年齢で演出した作品には、 『ホルスの大冒険』( 1968年) 『ルパン三世』(1971~1972年) 『パンダコパンダ』(1972年) 『じゃりン子チエ』(1981年) といったものがあります。 それらのかつての仕事を語る際に、高畑さんは 「欠点はあったけどおもしろかった」と、 「完璧ではなかった点」を 指摘することを忘れませんが、 同時に「おもしろかった」と言わないことは ありません。 自分のやっている仕事や、仕事をする環境への、 過大評価も過小評価もしない客観的な立場こそが、 実は、仕事を一歩でも二歩でも進める上では 大切なんだ、と、高畑さんは、話してくれました。 さまざまな分野に通底する仕事論を おとどけいたします。 素人の時には、 「完璧な名作ばかりを見ている視野で 目の前のものを批評する立場にいる」けど、 実際にもの