家庭内で虐待され、16歳で埼玉に逃げて来た主婦しちゃさん(22)=仮名。未成年が派遣型風俗店で働く「援デリ」の仕事で体も心も壊れかけた。やめる決心をして最後に取らされた客は—。
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家庭内で虐待され、16歳で埼玉に逃げて来た主婦しちゃさん(22)=仮名。未成年が派遣型風俗店で働く「援デリ」の仕事で体も心も壊れかけた。やめる決心をして最後に取らされた客は—。
「どんな施設か、事前説明はなかった。見学に行ったら入所が前提だった」。憧れていたのは家庭環境に恵まれない子を養育する「児童養護施設」。ところが、しちゃさんの行き先は「児童自立支援施設」。不良行為やその恐れがあり、生活指導が必要と判断された子が入るところだった。 「親が虐待を認めなかったから、非行少女ということで入れられたんだと思う。まわりは悪いことをしたって自慢しあうような子ばっかりで」。外部との交流はほとんどなく、厳しく管理され、学習や農作業などを黙々とこなした。「今でもあんなに無意味な時間はなかったと思う。誰も話を聞いてくれない。さんざんいじめられて精神的におかしくなって暴れた」。1年足らずで退所。児相の一時保護所経由で家に戻った。
家の中は地獄だった。親の虐待を訴えても、信じてくれる大人はいなかった。逃げ出した路上では、体を売らなければ生きられなかった。「非行少女」と呼ばれ続けた県内の主婦しちゃさん(22)=仮名=には、伝えたいメッセージがある。「非行と決めつける前に、子どもの声を聞いてほしい」。社会に向けて発信していこうと今春、ドキュメンタリー映画に出演。彼女の壮絶な体験と思いを聞いた。(出田阿生)
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