体の左側に雌の特徴、右側には雄の特徴があるノコギリクワガタが、下伊那郡松川町元大島で見つかった。家族と一緒に見つけた同町元大島の堀木和樹ちゃん(4)は「こんなノコギリクワガタは見たことがない。大切に育てていきたい」と大喜びだ。 和樹ちゃんは7月25日夕、父親の会社員、茂樹さん(35)らと昆虫採集のため自宅から約1キロ離れた雑木林に出掛けた。縦3メートル、横2メートルの白いシーツを竹の棒に結び付けて広げ、近くの民間の電源を借りて投光機で照らし、昆虫が集まるのを待ったという。 午後8時ごろ、家族で再び出向いてみると、クワガタやカブトムシが6、7匹集まっていた。自宅に持ち帰り、じっくり観察していた和樹ちゃんが「すごく珍しい虫がいるよ」と声を上げ、雌雄の特徴を備えたクワガタを見つけた。 九州大大学院比較社会文化研究院の荒谷邦雄教授(昆虫学)によると、見つかったのは雄と雌の特徴が混じったノコギ