これは本当に説明の難しい問題です。 一般的には、欧米の財政不安の高まりがユーロ売り、ドル売りを招き、消去法的に円が買われているとされています。 欧州ではギリシャだけでなく、スペインやイタリアなどにも財政不安が広がっていますし、米国でも世界で最も安全な資産とされた米国債が格下げされました。ユーロやドルを持っている人が少しでも安全な資産を探したら、たまたま円が目に付いたというわけです。 確かに、資産として持つには幅広く通用することが必要で、人民元では不安があります。ユーロやドルを除けば、円かポンドぐらいですから、円はそれなりに合理的な選択かも知れません。 ただ、米国債が格下げされたといっても、日本国債よりはまだ上位です。日本の国債残高は2011年度末で668兆円に上り、国内総生産(GDP)の138%にも相当します。景気も良いとは言えません。なぜ円が買われるのか釈然としない人も多いでしょう。 外