欧米の経済誌や外交誌が、相次いで「日本の豊かさ」に注目する論文を掲載した。停滞ムード漂う世界の中で、日本だけが元気だというのだ。双日総研チーフエコノミストで、『気づいたら先頭に立っていた日本経済』(新潮新書)の著者・吉崎達彦氏が解説する。 * * * 「もう若くないんだから、いい加減こんなところ来ちゃいかんよなあ」体重と血圧を気にしながら、それでも手を出してしまう。濃厚なスープとごつい麺、極厚の煮豚……そう、「ラーメン二郎」である。ラーメン二郎は全国に約40店舗、いわゆるインスパイア系を含めると膨大な数になり、ラーメン業界の一大勢力を築いている。 「ジロリアン」という熱狂的なファンの存在が知られ、私もそのひとりだ。二郎はすでに単なる食事としての域を超え、エンタメの域にまで達している。直接脳に訴えかけるあの炭水化物、脂質、塩分は快楽そのものといっていい。
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