村上春樹の世紀のおためごかし、欺瞞のエルサレム賞スピーチ。 この期に及んでまだ春樹を褒める人がいることに驚愕している。朝日新聞の以下記事に紹介されているラジブ・ワシンさんの論にすべては尽きている。しかし昔はたまに朝日にもこんな立派な記事が載ったものだが、今は昔。 「アラブのハルキ・ムラカミ論」カイロ:平田篤志記者 作家の村上春樹さんがエルサレム賞を受賞した。イスラエルによるガザ攻撃の後だけに、日本国内でも受賞は攻撃の正当化につながるとの論議があった。だが授賞式の記念講演で、村上さんは最前列に座るペレス大統領を前に「壁と卵」の比喩を用いてイスラエルを批判した。壁は強大な軍事力を持つ体制、卵はそれにぶつかり割れる個人を象徴する。そして「私は常に卵の側に立つ」と語ったのだ。 講演後、会場では大きな拍手がわき起こった。歓声も上がった。その場にいた私も感銘を受けた。 しかし、何か、もやもやが残った。