先週、国立情報学研究所やNTTなどのチームが「量子コンピュータ」の初の国産機の開発に成功したと話題になった。このコンピュータの性能をクラウドで体験できるシステムを開発して公開するという(プレスリリース)。開発チームはこの量子コンピュータを「量子ニューラルネットワーク」と呼んでいる。 私は量子コンピュータについての詳しい知識は持ち合わせていない。完全な門外漢といっていいだろう。当初は「量子コンピュータの研究や実用化は海外が先行していると聞いていたが、日本も追いついてきたのか」くらいの素朴な感想しかなかった。 ただ、報道だけではこのコンピュータがどういう仕組みで動いているのか、今一つピンと来なかった。「光の粒」といった謎の表現を使って説明している記事もある。そこで調べてみたところ、ITproでは2017年4月の時点で既に報道していた。量子コンピュータに詳しい浅川デスクが原理を含めて丁寧に解説し
量子コンピューターとは、原子や分子、光など、ミクロな世界を記述する量子力学に基づいて動作するコンピューターのことであり、現在我々が使っているコンピューター(古典コンピューターと呼ばれます)をはるかに凌駕する計算能力を持つと期待されています。 量子計算の研究者たちが目指す究極のゴールのひとつは、大量の量子ビットからなるユニバーサル量子コンピューターを作ることです。ユニバーサル量子コンピューターというのは、任意の量子アルゴリズムを走らせることのできる汎用の量子コンピューターのことです。しかしながら、大量の量子ビットを自由自在に操る汎用の量子コンピューターを実験室でつくるのはまだまだ技術的に難しく、実現されていないのが現状です。 そこで、ユニバーサルでなくてもよいから、また、量子ビットの数もそれほど多くなくてもよいから、何か、現在もしくは近い将来の技術のみで実現できるような「弱い」量子コンピュー
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