今年、監督週間に日本からエントリーしたのは、ダウン タウンの松ちゃんこと松本人志の監督デビュー作。カン ヌでワールドプレミアとして上映されるまで、真相はベ ールに包まれたままでした。 監督自ら演じる主人公の“大佐藤”は、世間の嫌われ者。 でも、実は正義の味方で、必要とあれば、巨大な姿に変 身して、悪者を退治するんです。「まだ誰もやったこと のない、絶対面白いものを作りたかった」という松本監 督。 20日に行われた2度目の上映では、意外なところで笑いが 巻き起こる反面、独特のディープなネタに、ついていけ ない観客もちらほら。途中退場する人の姿も見られました。 「日本人に対して、頑張れよという気持ちもあった」とい う本作は、クセのある個性的な作品が肩を並べる監督週間 でも、とりわけ異色を放つ作品で、強烈なインパクトを残 したに違いありません。