福田康夫新政権の課題は、まずは政治に対する信頼の回復である。そして、改革の「光」の部分だけでなく「影」の部分についても明確に語ること。改革はグローバリズムに対応することだけにあらず。地域社会を置き去りにすれば、改革そのものが頓挫する――。加藤紘一衆議院議員はそう警鐘を鳴らす。(聞き手は工藤 泰志=言論NPO代表、編集・文責は水野 博泰=日経ビジネス オンライン副編集長) 工藤 福田新総裁の話が本題ですが、その前に、安倍政治をどう総括するのかについて伺いたい。 加藤 よく考え込まれなかった政治だったように思います。あえて言えば小泉政治の流れを汲んだソフトな政治でしたが、人気で何となく成立してしまった内閣だった。 安倍政権に問われた課題は大きく2つありました。1つはアジアの国々に対する外交はどうあるべきかという大テーマですね。もう1つ、非常に大きなテーマは、“構造改革”とか、“市場原理”とか、
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