素晴らしき攻めに直結する守り 【金子達仁】2010年10月09日 【日本1-0アルゼンチン】アルゼンチンの選手たちは面食らったことだろう。彼らは、真剣だった。結果を欲していた。おそらくは、日本についてもそれなりの研究、分析をしてきていたに違いない。 ところが、データ・ベースとなったであろうパラグアイと戦った際の日本代表とこの日の日本代表では、決定的に違っていた部分があった。 守備の意識、である。 南アフリカでの日本の守備は、いささか乱暴に言い切ってしまえば、耐えるための守備だった。攻守一体のスポーツであるサッカーでありながら、攻めと守りを切り離して考えるスタイルだったとも言える。つまり、守りは、攻撃につながっていなかった。まずは守りに専念して、攻撃のことはあとから考えようというサッカーだった。 だから、アルゼンチンの選手たちは面食らった。この日彼らが対峙(たいじ)した日本の選手たちは、攻め