モロッコの鍋「タジン鍋」が蒸し野菜ブームの火付け役に これまで野菜の食べ方&調理法の定番といえば、生サラダにして食べる、お肉と一緒に炒める、煮物にする、鍋の脇役の具材……といったところでしょうか? もともと献立の主役になることが少ない野菜ですが、従来とは少し違った食べ方&調理法によって、最近、にわかに野菜の人気が上昇しています。その食べ方&調理法が「蒸す」です。 「従来とは違った」と言っても、野菜を蒸す調理法自体は昔からあり、今に始まったことではありません。昭和の時代には、蒸し器という調理器具がどこの家庭の台所にもあり、さつまいもやじゃがいもを蒸した「ふかしいも」が、子どものおやつや夜食になっていました。ところが、いつの間にか台所から蒸し器が消え、それと同時に、野菜を蒸して食べることも、ほとんどなくなりました。 「野菜を蒸す」という、かつての日本の食習慣をよみがえらせたのは、なんと日本から