苓甘姜味辛夏仁湯【働き】 苓甘姜味辛夏仁湯（リョウカンキョウミシンゲニントウ）という方剤です。咳をおさえ、痰を切りやすくします。その作用から、おもに気管支炎や気管支喘息の治療に用いられています。体力のない冷え性の人で、うすい痰が多く症状が長びくときに向く処方です。 【組成】 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。苓甘姜味辛夏仁湯の構成生薬は下記の７種類です。“半夏”と“杏仁”、“五味子”と“細辛”は、咳や痰をとり去り、アレルギー症状をやわらげます。“茯苓”は、水分循環をよくする生薬です。これに、健胃・強壮作用をもつ“乾姜”、緩和作用の“甘草”が加わります。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。 半夏(ハンゲ)杏仁(キョウニン)五味子(ゴミシ)細辛(サイシン)茯苓(ブクリョウ)乾姜(カンキョウ)甘草
