<概要> 所定の燃焼を終了した核燃料を使用済燃料といい、使用炉、燃焼度、比出力、初期濃縮度等によって燃料組成(核燃料物質、核分裂生成物及び壊変生成物の含有量など)が異なる。組成核種の多くは放射性核種である。核燃料の組成変化に伴って炉心の反応性が低下し、燃料構造材の性質も変化するので、所定の燃焼度に達すると新燃料と取替える。使用済燃料は放射線と壊変エネルギーを放出しながら組成変化を続ける。その取扱には遮蔽と熱除去が必要である。 <更新年月> 2021年11月 <本文> 1.使用済燃料とは 原子炉内で、所定の燃焼(核分裂)を終了した核燃料を使用済燃料という。 事情により早目に炉心から取出された燃料も、核分裂を経験していれば使用済燃料と呼ばれる。使用済燃料を照射済燃料ということもある。 2.使用済燃料の性状 (a)燃焼度 どこまで燃焼が進行したかを表現するのに燃焼度という用語を使い、発電炉では核