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2021年6月23日のブックマーク (1件)

  • 第214回 松江の地域文字 「淞」ほか | 漢字の現在(笹原 宏之) | 三省堂 ことばのコラム

    島根県松江市に来た。山陰は、鳥取砂丘や出雲大社を訪れて以来となる。 夜、楽しい会の後で、寝床のある方角を目指して歩き出すと、ふと飲み屋の看板に記された字が目に止まった。「」で「かぶと」と読みもある。これは恐らく『新撰字鏡』にある「」と関連ある字だ。その平安時代の古辞書には、同訓字に「」、「」「」も出ているのだが、奈良時代には「」をカブトとして国訓で用いたと考えられている金石文での使用例や、「新訳華厳経音義私記」での「」(中国ではヨロイの意)に関する国訓カブトの注記も存在している。「」からは、いわゆる「小学篇」の正体を垣間見ることができそうだ。「甲冑」で、ヨロイとカブトの訓義が日で入れ替わったという話なども、思い出される。 (写真はクリックで周辺も拡大表示) 【 かぶと 松江で。「鷦」(ささき)という店の看板も近くにあった。】 それとも、「兜」は金属製だからと、店主が造字したものが暗合した