私の家ではとにかく暑くて耐え難い日中以外は、専ら扇風機を使用している。 サーキュレーターや縦長のスリムな扇風機もあるのだが、どうにも数が足りない。 そこで私は、扇風機を求めて屋根裏部屋をゴソゴソと探してみることにした。 この家は元々、夫の実家なので、屋根裏部屋には私の知らないモノがまだまだたくさんあるのだ。 息子の部屋からつながっている屋根裏部屋は、天井が低く、窓がないもののかなり広い。これで天窓なんてあったら、私の部屋にするのになぁって思うくらいの広さだ。 屋根裏部屋の引き戸を開け、すぐ左側にある電気のスイッチに手を伸ばす。パチッと音がしてあかりが灯ると、何やら懐かしいような古いニオイとともに、色んなモノが視界に飛び込んでくる。地球儀、イス、ストーブ…。 そして扇風機。 私は2台置いてあったうちの1台を引っ張り出してきた。 ホコリをかぶっているので、網を外し、ゴシゴシと洗う。羽も台座も雑