魚好きは要注意 アニサキスにまつわる病【前編】 「アニサキス症が増加」というニュースが最近、さまざまなメディアにあふれています。報道で紹介されているアニサキス症の症例は、「サバを食べて数時間後に激しい腹痛に襲われた。我慢できずに救急病院を受診(たいてい夜中)し、内視鏡でアニサキスという寄生虫を取り除いたらすっきりした」というものです。これは確かにアニサキス症の典型例であり、間違いではありません(注1)。 魚介類の寄生虫が胃や腸の粘膜にかみつく 夜間の救急外来で腹痛を訴える患者さんには通常「夕食に何を食べたか」を尋ねます。下痢がなく、発熱も軽度であれば、魚介類、特にサバを食べなかったかを必ず確認します。これはアニサキス症を念頭に置いているからです。疑いがあれば、内視鏡(胃カメラ)を行います。アニサキスは寄生虫の一種です。アニサキスが寄生した魚介類をヒトが生で食べると、アニサキスが胃の粘膜(注
![魚は一生ダメ? アニサキスの本当の怖さ | 実践!感染症講義 -命を救う5分の知識- | 谷口恭 | 毎日新聞「医療プレミア」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/16e30554d0a247d8302a6c7d9ffe2564a29165ce/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2017%2F06%2F09%2F20170609med00m010004000p%2F9.jpg%3F2)