全否定してもはじまらない 結局のところ、堀江貴文・前ライブドア社長もニューエコノミーの呪縛から逃れられなかったのかもしれない――一連のライブドア強制捜査の取材を続けながら、私はいまそんなふうな奇妙な感慨に囚われている。 ライブドアへの東京地検特捜部の捜査は、ついに大詰めに入ってきている。バリュークリックジャパン(現ライブドアマーケティング)による証券取引法違反(偽計取引、風説の流布)は、しょせんは立件の入り口に過ぎず、捜査の本丸はライブドア本体による決算粉飾であるようだ。堀江前社長らの拘置期限は2月中旬に切れるが、おそらく粉飾決算容疑で再逮捕され、3月初旬まで取り調べが行われ、この時期に起訴されることになるはずだ。初公判は6月末から7月にかけてというシナリオになるだろう。 東京地検特捜部に対しては、「国策捜査ではないか」という批判も出ている。たしかにそういう面は否定はできない。大鶴基成・特