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ブックマーク / hongokucho.exblog.jp (7)

  • 菅大臣の「口先介入」をめぐる報道について=「結果オーライ」だったのでは | 本石町日記

    一発目に追記 「デフレ宣言」した政府が、円安に誘導した財務大臣の発言を問題視するのはおかしい。むしろデフレ脱却に資する、というのが整合的ではないのか、と政府の立場なら思う。 菅大臣の円安誘導発言、つまり「口先介入」がいろいろと報道されて、菅氏がまずい対応を取ったかように扱われていた。ただ、この件で総理がコメントする場面がニュースに出ていたが、全体を聞いた印象では問題視するような印象は受けなかった。今もNHKが「波紋が広がっている」と報じているが、正直、この件はそれほど大々的に取り上げる問題なのか、という気がする。意図的に騒ぎを大きくしているきらいがある。 報道では、発言で相場を動かしたこと自体を問題にするかのようなものもあったが、つい数年前は介入しまくりで、それに比べれば発言でちょっと動いたこと自体は大した話ではない。口先介入はただの方法論で、あまりやらない方がいいのは、逆に相場の安定化が

  • 大塚先生のメルマガで日銀法43条のお勉強 | 本石町日記

    下のエントリーに関連して政権交代に伴う国会論戦(金融政策関係)の見所を考察しようと思っているのだが、その前に面白いものを見つけたので紹介したい。民主党・大塚耕平議員の日銀法43条に関する見解である。メルマガにあったのだが、一部を紹介したい。日銀が株の買い取りで43条を初めて発動したときのものである。これはこれで日銀マンらしい考え方であるので、BOJウォッチャーの方々はご一読を。 ーーーーーーーーー ・不健全な中央銀行の独立性:「ルビコン川を渡った」より抜粋。 日銀法第43条は「打出の小槌」ではありません。日銀行が「認可さえ受ければ何をやってもいい」という認識でいるとすれば、この点は間違っています。日銀法はあくまで「平時」の法律であり、先進国共通の中央銀行制度の枠内の法律と言えます。日経済が「非常事態」であり、先進国中央銀行制度に前例のない政策を行う以上、別途の立法によって法的根拠を確立

  • 現在の膨大な資金供給は(次なる)バブルの温床にはならない(お知らせを追加) | 本石町日記

    お知らせ 明日の物国入札は中止です。財務省のこちらです。まあ、人気ないですし、このまま無期限に中止(事実上の廃止)でいいんじゃないですか。健全な成長に伴う物価の健全な上昇は見込めず、ヘッジニーズも見込めないですし。 日の「大機小機」。うなずけるところもあったが、首を傾げるところもあった。後者としては「(中央銀行による現在の)膨大な資金供給は再び金余りを招き、資産バブルの温床となる。一時しのぎが制御不能の怪物をつくる繰り返しだ」という部分。当にバブルになるならバブル崩壊の傷が癒えちゃうので、そうなって欲しいのだが、残念ながらそうはいかない。 各国中央銀行が必死に流動性供給しているのは、リーマン法的破たんでカウンターパーティリスクが増大し、インタバンクでの資金取引(特にターム物)がほぼ枯渇したため。つまり金融機関の資金繰りニーズが急激に増大し、まあ必要に迫られて潤沢に資金を供給しているに過

  • 大久保先生が金融市場の英雄になる質問=外準活用と決済の話 | 本石町日記

    日は日銀総裁が出る、というので久しぶりに国会をモニター。参院財政金融委員会でありました。ながらモニターだったので、すべてをつぶさに聞いてはいなかったが、興味深い質問(二つ)は民主党・大久保先生からのものであった。 一つは、リーマン破たんに伴って「証券決済が大混乱している」と追及したこと。これは非常に良い質問でありました。多くの市場関係者の共感を呼んだのではなかろうか。惜しかったのは、金融庁幹部の答弁に対して追い討ちをかけなかったこと。 モルガン・スタンレーにいらっしゃった先生には釈迦に説法かもしれないが、金融は実務の集積であり、この実務が円滑に流れないと世の中の金のめぐり(血流)は滞る。金融実務で最重要のパーツは「決済」であり、ここが止まるのは前線部隊への補給ラインを断ち切るに等しい。 リーマン・ブラザーズはレポなど国債系取引ではそれなりにプレゼンスが大きく、インタバンク毛細血管網のハブ

  • 通貨スワップ協定を締結!=ポイントやら雑感やら | 本石町日記

    ・日銀に抜かれた。悔しい…。そろそろかと思って構えに入った瞬間であった。 ・日の日銀は挙動不審。総裁挨拶が代理になる、いろいろ電話してもなぜか席にいない人が多い、人の出入りがせわしない。まあ、こういうときは要注意でありますね。 ・記者レクは坂&高口企画役(企画二課長と調節課長、前任・後任のコンビ)。両氏とも課長としてのデビュー戦。高口氏、なぜかスタッフ席に座ろうとしたのには苦笑した。 協定に至る背景 ・リーマンの法的破たんで各種金融市場の流動性が一気に低下。 ・為替スワップ市場も流動性が落ちる。 ・邦銀は外貨融資が増大中で、その調達は円投が中心。 ・為替スワップの機能低下で円投ルートの外貨調達がひっ迫。 ・この影響でドルキャッシュのターム物金利がぶっ飛び始めた。 ・FRBも困った。日銀も困った。で、協定に至る。 ・決定会合に間に合わず、臨時会合を開いたのは状況がそれだけ切迫したため。

  • 下のエントリーの解説=イールドカーブ比較の基本 | 本石町日記

    当ブログの読者は金利関係の方々が多いとは思うが、中にはFX系、株系など金利から遠い方々もいらっしゃるかもしれないので、下のエントリーの解説、すなわちイールドカーブを比較する際の基的なことを念の為に述べてみたい。ドラめもんさん、システム5.1さん、パットメセニーさん、すみませんが、私もマーケット最前線で債券やスワップを手がけているほどのプロではないので、おかしな点や捕捉すべきところがあればご指摘ください。なお、長短金利逆転については、ドラめもんさんの27日&28日の分をご参照ください。 まず、長短金利を比較する際、重要なことは同じ金融商品の金利を比較しないといけない。一般的に「長期金利」と言えば「10年物国債の利回り」を指す。従って、国債の短い物の利回りが「短期金利」となる。具体的にはTBやFBなどの金利ですね。もっとも、これら国債の期間は数ヶ月-1年で、短期とはいっても幅がある。それにあ

  • 「資金供給総額」という報道の意味は… | 本石町日記

    下のエントリーで「金融調節」に触れたついでのネタです。中央銀行が金融調節で大量に資金を供給する場合、その「供給総額」が記事になる場合が多い。例えば、「ニューヨーク連銀の資金供給は総額…百億ドル」とかいうニュースである。この「総額」は、供給量を足していく計算として間違ってはいないが、それはマーケット的に何か意味があるのか、と言えば、何もない。強いて言えば、マーケット的にほとんど意味のない計算(単純な足し算)をやってくれている、であろうか。 「供給総額」と聞くと、その金額がマーケットに放出されて、お金がじゃぶじゃぶになった印象を与えるが、実はそうではない。分かりやすい例として、「銀行券」と「財政等要因」による資金需給が中立だとし、銀行の予備的な資金需要が通常よりも1兆円多い状態が続いたとしよう。この期間が1ヶ月続いたとする。1兆円を期間1カ月のオペで打ち込めば1回で供給は終わりである。 では、

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