米政府高官は9日、クリントン国務長官が8日に東京で行った日本側との会談で、日本政府による尖閣諸島国有化の方針について説明を求めたことを明らかにした。 長官の同行米記者団に語った。 同高官は、「日本側は今後随時、我々に説明すると約束した。我々の関心は、まず日本の考え方を知ることにある」と述べた。長官が中国に国有化方針を説明したのか質問したところ、日本側は説明済みだと回答したことも明らかにした。米政府は、尖閣諸島国有化で日中関係が悪化することを懸念しているとみられる。 クリントン長官は8日に野田首相、玄葉外相と会談した。しかし、玄葉外相は10日の記者会見で「(首相、玄葉氏との会談で)全く話題は出ていない」と否定した。外務省幹部は10日、「カート・キャンベル米国務次官補と、外務省の局長級会談では取り上げられた。高官は勘違いしている」と述べた。