北陸大(金沢市)が薬学部など2学部への再編でドイツ語教育を廃止したのに伴い、解雇を告げられた男性教授(63)とドイツ人女性教授(54)が地位確認などを求めた訴訟の判決で、金沢地裁は23日、解雇は無効とし、大学に解雇通告後の給与を支払うよう命じた。北陸大は同日、控訴した。 判決理由で中山誠一裁判長は、科目廃止後もドイツ語希望の学生がいたことや、薬学部のある私立大でドイツ語を履修できないのは北陸大のほか一つしかないと指摘。「医薬分野では依然として必要だと認識されている」と述べた。 その上で「人員削減の必要性や合理性があったか疑問で、解雇は経営不振が理由ではない。権利の乱用に当たる」と結論付けた。 判決によると、北陸大は平成16年、両教授に「担当科目がなくなった」として解雇を通知した。