国内発行部数870万部を誇る作家、村上春樹氏(59)の大ベストセラー小説「ノルウェイの森」が映画化されることが30日、発表された。 大学生の主人公と自殺した友人の恋人を軸に、青春時代のさまざまな葛藤を描く恋愛物語。36言語に翻訳されて世界でも親しまれる村上氏の出世作で、同氏がノーベル文学賞に毎年ノミネートされる足掛かりとなった作品でもある。 ベトナム系フランス人のトラン・アン・ユン監督(45)=が仏語版を読み、「力強く繊細で、激しさと優雅さが混沌とし、官能的かつ詩情にあふれる。映画化するための題材を数多く含んでおり、ぜひ映画化したいと思った」と村上氏にラブコールを送った。 村上氏にとっても特別な作品だったが、ベネチア国際映画祭のグランプリ受賞歴を持つ同監督のファンだったことと、何度も足を運ぶ監督の熱意が伝わり、昭和62年の出版から22年目にして映画化を決断した。 キャストはオーディションで