あなたの娘がニューヨークに住んでいるとしよう。彼の地でよき米国人の伴侶に恵まれ、めでたく結婚の運びとなった。○月○日は結婚式。米国のウエディングパーティーだから、やはりきれいな色の和服だろうと、奥さんは新しい訪問着を新調。相手のご両親へのプレゼントも揃えた。 一生に一度のことだから、1週間の休暇を取る。30年もサラリーマンをしていて、こんなにまとめて有休を取るのは初めてだ。それにしても、あの幼かった娘がお嫁に行くのかと思うと、図らずも胸にこみ上げるものがある。 そして、出発前のせわしない日々も過ぎ、ようやく当日、感謝と晴れがましさの入り混じった心持で空港へ行ったら、予告なしのストライキ。まさか・・・! まさにこういう事態が、ドイツでは去年から今年にかけて何度も起こった。