私はよくバスを使いますが,平日の昼間となると,バスの車内は,人口の年齢構成変化を実によく反映しています。ほとんどが高齢者です。先週の木曜に箱根に行ったときは,平日にもかかわらず行きのロマンスカーは満席。乗客の多くは,職をリタイヤしたばかりと思われる初老の男女でした。 少子高齢化が進んでいる以上,あらゆる場所で高齢者を多く見かけるようになるのは当然ですが,そうでない所もあります。それは学校です。私は10年ほど大学の講師をしていますが,キャンパス内はピチピチの青年男女ばかり。社会全体の年齢構成を全く反映していません。 「そんなの当たり前じゃん」と思われるかもしれませんが,学校は子どもや青年の占有物ではありません。制度上では,あらゆる年齢層に門戸が開かれています。いみじくも,現代は生涯学習の時代です。大学のような高等教育機関の教室には,白髪の交じった中年や老年の学生がもっといてもいいのではないか