オナモミ・ペピーノ・プププ・エーデルワイス・クラマ王子(人呼んでオナラマ王子)は独身だった。彼はクラマ王国において知らない者がいないほどの無能で、そのくせやる気だけは無駄にあるからタチが悪く、一人を除く国民全員から煙たがられていた。ハブにされた一人というのはもちろん本人のことである。 そういうわけで、オナラマ王子には結婚相手がなかった。もちろん政略結婚という選択肢もあったが、「相手がかわいそう」ということで国王が潰した。どこへ行ってもそれとなく追い返される王子は今日も部屋で一人寂しくエーデルワイスしていた。(ちなみに彼の母親はエーデルワイス・フルベッキ・クラマだ) ひとりいくともいかずともなく遊ぶ彼が感じるのはただ一つ空腹。オナラマの渾名は伊達ではない。彼は恐ろしいほどのオナラ変換効率でも知られていた。卵一個を食べると、数時間後には標準状態で22.4Lもの硫黄臭のする屁が生成される。国中に
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