近所で老舗だったコンビニエンスストアが店じまいしました。競合店が目と鼻の先にありますから、激戦の上での敗退であることは明らかです。このチェーンの主催者は、情報システムの先端性でいつも話題になります。当然、ITが原因でつぶれたのではない、と思いがちですが、実は本来の情報管理ができていなかったと分析しています。 ITの利用で定評があるこのチェーンは、コスト管理はしっかりやっていたし、物流の仕組みは業界を超えて研究の対象になったくらいですから、それについてもベストを尽くしたといえます。ところが、一番大事な「お客様の声」、例えば、「店員の接客態度が競合店と比べて圧倒的に劣る」、「品揃えが貧弱である」という声を、情報として管理するセンスと仕組みが無かったのです。 もう何年も前から、近所ではそういう評判で持ちきりだったのに、相変わらずチェーン本部はメーカーにばかり顔を向けている、そうした本部の戦略がハ