坂本龍一さんが逝去されました。坂本さんと、月刊誌ゲーテの『男女口論』という対談連載で毎月のようにお目にかかって、食事していたのが10年前。人生の中では、とある期間非常に濃密な関係になる「人別ディケイド」がありますが、2010年アラウンドはまさにそういう期間でした。3.11以降、坂本さんは、社会運動におけるアイコン的存在にもなり、私は爆クラというクラシック音楽の新しい聴き方の提案という新しい領域に入っていきます(坂本さんは2回ほどゲストで登場していただきました)。坂本さんが音楽やその人生の果実を余裕とともに堪能していた、嵐の前の静けさ時期。坂本龍一という人間の中にある、快楽的、ユーモアー、遊戯的、貴族的な部分とともにたくさんの言葉を交わし、美味しいものを食べ、飲んで時間を過ごしました。 音楽はもちろんのこと、映画、小説、フェミニズム、天下国家、マンガ、海外事情、日本という国、人の噂、好きなも