山中 浩之 日経ビジネス副編集長 ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。 この著者の記事を見る
この国を覆う鈍色の雲は当面、晴れそうもない。 高齢化と人口減少に代表される経済の老化は日本経済を蝕み始めた。成長の糧を求める企業は新興国に軸足を移し、国内の空洞化と雇用不安が社会に暗い影を落としている。中国に抜かれたとはいうものの、この国は世界3位のGDPを維持している。それでも、明るい未来は描きにくい。 改革の必要性は10年以上前から叫ばれてきた。だが、政治家は永田町という閉じた世界のゲームに終始し、霞が関も組織防衛と既得権の維持に憂き身をやつした。社会保障改革、霞が関改革、農業改革――。抜本的な改革は遅々として進まず、金融危機の痛撃で、この国が抱える様々な宿痾が露わになった格好だ。 もっとも、この国の多くの地域にとって、目の前に広がっている光景は何年も前から直面している問題と言える。若者の流出や高齢化、企業の撤退などは、場所によっては10年以上も前に表面化している。財政悪化に伴う行政サ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く