一方で、ビデオ会議への急激な移行は、複数の人が話している状態にストレスを感じる自閉症の人など、対面でのやりとりに困難を抱える人にとっては恩恵となっている。 ニュージャージー州の報道機関「クライメート・セントラル」の編集者、ジョン・アプトン氏は、最近になって自らが自閉症であることを知った。昨年末、アプトン氏は、人が大勢集まる会合に出席したり、対面での会議に参加したり、職場で交わされる世間話をしたりといったことから生じる「おぼろげな緊張感や不安」といった精神的な負担に悩まされていた。 今ではパンデミックによって同僚たちが皆、リモート勤務となった。ビデオ会議では、通常の会議よりも話をする人数が少なく、会議前後の世間話も短くなった結果、アプトン氏は、自分が感じていた緊張や不安は大幅に軽減されたと述べている。 アプトン氏のこうした経験は研究によって裏付けられていると語るのは、発達障害者や知的障害者の