財務省は1日、2016年度の法人企業統計を公表した。企業が得た利益から株主への配当などを差し引いた利益剰余金(金融業、保険業を除く)は前年度よりも約28兆円多い406兆2348億円と、過去最高を更新した。日本の景気は回復基調を続けているが、企業のいわゆる「内部留保」は積み上がっている。 経常利益は同9・9%増の74兆9872億円で、比較が可能な1960年度以降で最大。16年度の前半は英国のEU離脱決定などで円高・株安に陥ったが、その後は持ち直し、自動車やスマートフォン向け電子部品などの好調さが牽引(けんいん)する形で企業業績は回復した。 政府はため込んだ内部留保を設備投資や社員の賃金アップなどに使うよう求めているが、企業側は慎重な姿勢を崩していない。16年度の設備投資額は42兆9380億円で、前年度比0・7%増にとどまる。第2次安倍政権が発足した12年度以降、内部留保は約124兆円積み上が
働き方改革に着手する企業が増えている。しかし、「人」に起因するストレスは増大していると思えてならない。その原因は、マネジメントの目的が、パフォーマンス向上ではなく、上司の言うことに従わせることに変質してしまっているからではないか。その問題を解消する方法がある。(モチベーションファクター株式会社代表取締役 山口博) ● 人に起因するストレスは 増大している メンタル面で体調を崩して休務した社員を、周囲は気の毒そうな目で見る。その目には、ネガティブな色があるように思えてしまう。 休務した社員に対して、人事部長時代の私に聞こえてきた周囲からの声は、「この程度のストレスに耐えられないのであれば、当社で勤務することは難しい」「みんな同じ環境で働いているのだから、ストレスに対応できる耐性を持たなければならない」「持って生まれた原因で、病気になられたのではないか」…という、休務した社員に非があるという見
「働き方改革」が注目を集める中、最近特に目を引くのが、ヤフーや佐川急便などの大手企業が導入・検討をしていることで話題になった「週休3日」だ。休日が1日増えてうれしい反面、「給与が下がってしまうのでは?」「1日当たりの労働時間が長くなってしまうのでは?」など懸念の声も聞こえてくる。 去る8月2日、NHKの「クローズアップ現代+(プラス)」にて「週休3日」の問題が特集され、筆者は人事コンサルタントとして、働き方改革に詳しい中央大学大学院の佐藤博樹氏とともにコメンテーターを務めた。番組は、「週休3日」という新たなトレンドについて、専門家の視点から見ても非常にわかりやすくまとめられているように感じたが、ネットの反響は賛否両論だった。 ■現実は「月休3日」という会社が存在している Twitterなどで「週休3日だなんてすばらしい」「ぜひうちの会社でも取り入れてほしい」というポジティブな反応もあっ
ダラダラと会社に残っていても成果はあがらない――。ビジネスマンはもう、うすうす気づいているだろう。これには医学的な裏付けがある。最新刊『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(ベスト新書)を上梓した、医師・小林弘幸氏は「6時を過ぎると副交感神経が優位になって体は眠りはじめる」と語る。 夕方の集中タイムはこうつくれ 捨ててもいい昼食後の2時間が過ぎると、もう一度、集中できる時間帯がやってきます。3時から6時くらいの間の2時間ほどです。 というのも、夕方になってくると交感神経は下がり始め、同時に副交感神経が上がってきて、両者のバランスが整います。自律神経がいい状態になるので、「もうひと頑張りしよう」と再びギアを入れることができるのです。 午前中よりも交感神経が低いのでアグレッシブな仕事には向きませんが、その分、落ち着いて取り組むことができます。 サッカーの試合などを見ていても、後半に入
広告最大手の電通は27日、違法な残業事件を受け、労働環境改革基本計画を発表した。人員の増強や業務の自動化などで、平成31年度の1人あたりの総労働時間を26年度比で20%削減し過重労働問題の解決を急ぐ。ただ、同計画は4月までに公表する予定だったが、とりまとめが大幅に遅れた。山本敏博社長は「30年度末までに改革の基盤整備を完了させる」と強調したが、スピードある改革に向け道のりは険しい。(大柳聡庸) ◇ 計画の公表が遅れた理由について、山本社長は記者会見で「電通のやり方や仕組みを一つ一つひもとくのに時間がかかった」と釈明したが、それだけ長時間労働を「是」としてきた企業風土の根深さを物語る。 電通は昨秋以降、午後10時の社内消灯や有給休暇の義務化といった“対症療法”を打ち出してきた。だが、社員からは「家に持ち帰り仕事をしている」との声が上がるなど、抜本的な解決には至っていない。 今回の計画
ドラゴンクエストに出会った時から気になっていたこと。なぜ「ひのきのぼう」は、ただの「ぼう」ではなく「ひのき」なの? 30周年という節目の年、生みの親である堀井雄二さんに、長年の疑問をぶつけてみると……「絶対、ひのきのぼうなんです」。返ってきたのは明快な答え。最弱アイテムの名前には、初代から11作目となる新作「XI」まで守り続けてきた「ドラクエ精神」が込められていました。 【画像】任天堂が90年代に開発していたVR機「バーチャルボーイ」 いくつわかる?懐かしのゲーム機 「ひのきのぼう」。ドラクエファンなら、誰もが目に浮かぶなじみのあるアイテム名です。 ゲームのスタート時に最初の装備として用意されますが、あまりの弱さに使われないことも少なくありません。 ただ、最初は持っているアイテムの数が多くないこともあり、その後の強そうなアイテム名よりも何だか記憶に残ってしまう不思議な存在です。 「ひの
最近では、パスワードマネージャーを使うことが、インターネットセキュリティの基本中の基本となっています。とはいえ、それほど気軽に扱える代物でありません。パスワードマネージャーを使ったことがない人は、扱うのが難しそうで、ちょっと見ただけで逃げ出したくなるかもしれません。『1Password』は最も簡単に使えるパスワードマネージャーの1つですが、セットアップにはある程度の助けが必要となるでしょう。 【画像】今日から始める『1Password』ビギナーガイド パスワードマネージャーは破られにくい強固なパスワードを生成し、一括管理してくれるので、ユーザーはパスワードを覚えておく必要がなくなります。どこかのサイトがハッキングされたときでも、すぐにパスワードを変えることができます。パスワードマネージャーにはたくさんの選択肢がありますが、このガイドでは1Passwordに絞って解説します。1Passwor
働く人の4割超は、会社が残業を命じるには労使協定(36〈サブロク〉協定)が必要なことを知らない――。そんな実態が連合のアンケートでわかった。長時間労働への関心の高まりで、制度を知る人の比率は上がってきたが、連合は今後も周知を進める考えだ。 アンケートは6月に、20~65歳の働き手1千人(自営業やアルバイトなどは除く)にインターネットで実施。会社が残業を命じるには労使協定を結ぶ必要があることについて尋ねたところ、「知っている」と答えたのは56・5%、「知らない」は43・5%だった。 2014年の同様の調査より「知っている」は約17ポイント上がった。電通社員の過労自殺や、罰則付き残業上限が導入の見通しとなるなど、労働時間への関心の高まりが背景にあるようだ。 年代別では、30~50代の6割弱、60代の7割強が「知っている」と答えた。20代は49・2%と他の世代より低めだ。連合は「36協定の
PTA改革でやり玉にあげられる、ベルマーク係。学習帳やお菓子の包装紙についている、あの約1~2センチ四方のマークを集める作業のことだ。この時代に手作業でやるのは「非効率」という声もある。ベルマーク教育助成財団に取材した。【BuzzFeed Japan / 小林明子】 【あるある】子育て経験者なら泣きながら頷いてしまう9のこと ベルマークといえば、子どもの頃、親が切り貼りしていた記憶がある人もいるかもしれない。なにせ、1960年から57年にわたって続いている事業だ。デジタル時代のいまも、包装紙片の切り貼り作業は、全国2万7282校のPTAで脈々と受け継がれている。 私の息子(11)が通う小学校では、保護者は毎年1つ、PTAの「係」をしなければならない。そのうちベルマーク係は「非効率」「平日に有休を取らなければならない」と悪名高い。ただ、冷房の効いた部屋で座り作業を一度すればいいだけなので、運
全国銀行協会は30日、異なる銀行間で即時にお金を振り込むことができる時間帯を、2018年10月9日から夜間や休日にも延長すると発表した。他行あての振り込みに24時間365日体制で対応し、利用者の利便性を高める。全国の銀行の8割に当たる112行が当初から参加する予定だ。 振り込みの即時処理は現在、平日午前8時半から午後3時半に限られている。ネットショッピングの普及などで、夜間・休日の振り込みの需要が高まっているため、銀行間の取引を中継するシステムの稼働時間を拡大。実際に延長する時間帯は各行がそれぞれ決めるが、平日午後6時までは全行が対応する。
あるフォーラムで小泉進次郎代議士が、「働き方改革」と消費の喚起を兼ねたプレミアムフライデーについて次の話をすると、会場はドッと笑いに包まれた。 「旗振り役の経済産業省が各省に、午後3時以降は帰るよう連絡したら、どんな答えが返ってきたか?『だったら3時以降、何をしたらいいかモデルケースをつくってください』ですよ! 3時以降、何をしたらいいか自分で決められない大人たち!」 小泉がガックリうなだれて、「この国は終わっている……」とぼやくと、会場は再び爆笑となった。働き方やイノベーションを言う前に、自律性がぽっかり欠如した労働観こそ日本の問題というわけだ。 では、労働時間を一律に規制して、過労死をなくし、同時に自律性のある職場にしつつ、収益を上げることはできるのか。そこで、小さな工夫で大きな発見を見出した職場を訪ねてみた。まずはGMOインターネットの取り組みを紹介しよう。 「社内でハレーショ
マイクロソフト(MS)が、すでにサポートを終了しているWindows XPや8、Windows Server 2003向けのセキュリティ修正プログラム(パッチ)を提供開始した。「WannaCry」ランサムウェアに対応する「極めて異例の手段」だとしている。 米マイクロソフトが、すでにサポートを終了しているWindows XPや8、Windows Server 2003向けのセキュリティ問題の修正プログラム(パッチ)を提供開始した。世界中で猛威を振るう「WannaCry」(別名:WannaCrypt、WanaCrypt0r、WCryなど)ランサムウェアへの緊急対応で、サポート終了OSへのパッチ配布は「極めて異例の手段」だとしている。 米マイクロソフトのセキュリティチームであるMSRC(Microsoft Security Response Center)が、5月12日付(米国時間)の公式ブ
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