ヒトが生命を維持するためには、生体内においてエネルギーを作り出すことが必要です。有酸素性エネルギー代謝は、そのエネルギー生成過程のひとつの経路で、主に脂肪酸をエネルギー源として利用します。このエネルギー代謝は、運動中においても重要な働きをしています。 有酸素性エネルギー代謝の仕組み 私たちの身体の中では、エネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)が作り出され、そのATPが分解されることによって生産されるエネルギーを利用し、生命を維持しています。骨格筋において、ATPを分解した際のエネルギーを利用して筋収縮を行うことにより、身体を動かしたり運動を行ったりすることが可能になります。 しかしながら、組織におけるATP量には限りがあります。そのため、いくつかの経路によりATPが生成されます。大きく分けて、無酸素性エネルギー代謝(クレアチンリン酸系や解糖系)と有酸素性エネルギー代謝です。 有酸素