「これまで、うちの病院のICU(集中治療室)では心筋梗塞や脳疾患の患者さんを受け入れてきました。しかし、それも現在はすべてストップ。病床は、新型コロナウイルスに感染した重症患者さんで埋まっています。 私たち医療従事者も夜勤明けでそのまま日勤のシフトが続くこともあったりして、かなり厳しい状況です。そのため、3月末には看護師が10人以上も辞めてしまいました……」 そう打ち明けるのは、大阪府内で新型コロナウイルス重症患者の受入れ先になっている病院の看護師だ。 変異株が猛威を振るい、広がり続けている“第4波”。4月21日には大阪府での1日当たりの新規感染者が、史上最多の1千242人を記録した。また23日まで4日連続で感染者が1千人を上回っているなど、逼迫した状態が続いている。 そんななか、22日には大阪府がついに“新型コロナウイルス重症患者向けの病床使用率が100%になった”と発表した。 その結果
日本版敗血症診療ガイドライン2020(J-SSCG2020)特別編 COVID-19薬物療法に関するRapid/Living recommendations第5.0版改訂のお知らせ 日本版敗血症診療ガイドライン2020特別委員会 COVID-19対策タスクフォース 2022年7月15日 2019年末発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症COVID-19は、2020年初頭より世界中に広がり、今なお収束の兆しが見られていません。日本集中治療医学会、日本救急医学会による2学会合同の日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)2020 特別委員会では、GRADEシステムに則ったJ-SSCG 作成の経験を活かし 、COVID-19の薬物療法に特化したliving guideline特別編を作成し、両学会のホームページで最新情報を提供し、エビデンスに基づいた診療を支援することを
新型コロナウイルスの感染が都市部を中心に拡大し、その検査対応や治療にあたる医療体制への懸念が高まっている。4月1日に日本集中治療医学会の西田修理事長が発表した声明のなかで、国内の集中治療の体制はパンデミックには大変脆弱であり、人口10万人あたりのICUのベッド数は現状では5床程度で、深刻な感染拡大に見舞われているイタリア(人口10万人当たり12床程度)のそれよりもはるかに少ないことを明らかにしている。そして、今後の対応として人工呼吸器を扱える医師及び、必要とされる看護師を配置するなどのマンパワーが必要とされていることを訴えている。以下、全文を紹介する。 日本集中治療医学会のコロナ関連情報はこちらから ◇ 会員の皆様に於かれましては、COVID-19の対応に追われ日々忙しくされている方も多くおられることと存じます。 また、新年度になり新しい仲間が増えた職場も多いかと思います。 さて、COVI
新型コロナウイルス感染者が大幅に急増した時に、死亡者が急増する医療崩壊の臨界点は、「集中治療体制の崩壊」にあることは明らかです。 3月24日開催された「新型コロナウイルス対応に関する医療関係団体及び厚生労働省による協議会」(資料:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000612703.pdf)に出席し、感染爆発の局面を迎えた時に重要なことは、「集中治療体制の崩壊」を来さないことであることを伝え、広域のネットワークの重要性や、2対1看護の見直しなどを含む要望をして参りました。 これを受け、3月27日付けで、日本病院会、全日本病院協会など関係各所に通達が出されました。 新型コロナウイルス感染症の重症者が大幅に増えたときに備えた 集中治療に携わる医療従事者の養成について http://www.hospital.or.jp/pdf/20_20200327
「ICUの体制強化急務」 新型コロナで学会が声明 2020年04月13日20時31分 新型コロナウイルスに関連し、集中治療室(ICU)における専門医育成などに取り組む日本集中治療医学会は13日までに、治療体制維持のためのスタッフ確保を会員に呼び掛ける声明を出した。西田修理事長は取材に応じ、「ICUの体制が崩れれば患者の死亡率は急上昇する。病院が自主的に不急の診療を控え、新型コロナ治療に注力できる体制を取れる国の政策が必要だ」と訴えた。 声明では、人口10万人当たりのICU病床数は多数の死者が出たイタリアの約12床に対し、日本は約5床と少なく、集中治療体制の崩壊が非常に早く訪れる恐れがあるとした。 日本のICUは通常、患者2人に対し看護師1人を配置するが、同ウイルス患者の場合は感染防止のため患者1人に看護師2人が必要。全国にはICU病床が約6500あるが、通常のままでは有効活用は困難と指摘し
ICU等の病床に関する国際比較について ○ ICUの整理について ○ 我が国においてICUならびにICUに準じた機能を持つ病床は、診療報酬の定義により「特定集中治療 室管理料」、 「救命救急入院料」、「ハイケアユニット入院医療管理料」等の区分(※)がある。 〇 日本集中治療医学会は、2020年4月1日の理事長声明において、「集中治療体制の崩壊を阻止する ことが重要」「マンパワーのリソースが大きな問題」等とした上で、ハイケアユニット等の活用等を行って いくべきと主張されている。また、厚生労働省としても、2020年4月18日付けで、人工呼吸器による管理 等を要する重症の新型コロナウイルス感染症患者について、「特定集中治療室管理料」「救命救急入 院料」「ハイケアユニット入院管理料」に関して、特例的に2倍の点数を算定できるとし対応している。 ○ それぞれの病床数については以下のとおり。 ・特定集中
新型コロナ死者少ない背景に「過剰病床」 批判の的、政府も意図せず―ドイツ 2020年05月03日07時24分 ドイツ西部アーヘンの大学病院の集中治療室(ICU)=4月15日(AFP時事) 【ベルリン時事】ドイツが他の欧州諸国と比べ、新型コロナウイルス感染による死者数を大幅に抑えることができたのはなぜなのか。初期に検査規模を大幅に拡大したこと以外に、政府も意図しない形で一役買ったのが、平時には批判の的となってきた「過剰病床」だった。 【図解】新型コロナウイルス 世界各国の感染状況 ドイツの死者数は、感染者約16万人に対して約6700人。約2万8000人のイタリア、約2万7000人の英国、約2万4000人のスペインやフランスに比べ、4分の1程度に収まり、非常に少ない。 新型ウイルスは、感染者が爆発的に増加すると、医療崩壊が起き、病床や人工呼吸器が不足し、死者数が急増する傾向が強い。特にイタリア
新型コロナウイルスの重症者に対応できる集中治療室(ICU)のベッドは、1千床未満――。日本集中治療学会が1日、こんな窮状を訴える声明を出した。集中治療を受けられなければ助かる命も助からない。国内のICUは推定約6500床。新型コロナに使えるベッドがなぜ少ないのか。同学会理事長の西田修・藤田医科大教授に聞いた。 医療の発達した現代では、多くの人は急性期の病院で亡くなる。もちろん、高齢などの理由で自宅や施設でみとられる人もいるが、少なくとも肺炎を起こせば、病院に行き、重症化して助からなければ、集中治療室(ICU)で亡くなる。 新型コロナウイルスの感染者に対する死者をみていると、イタリアでは3月頭は2~3%だったが、今は約12%に上がっている。感染の拡大よりも死亡者の増加が上回っている。一方、ドイツの感染者は7万人を超えているが、死者は1%ほどだ。 恐らく、ドイツで亡くなっている人はICUのベッ
会員の皆様に於かれましては、COVID-19の対応に追われ日々忙しくされている方も多くおられることと存じます。 また、新年度になり新しい仲間が増えた職場も多いかと思います。 さて、COVID-19拡大は留まる気配を見せません。 本学会では、COVID-19に関して様々な取り組みを行い迅速な対応と活動を行って参りました。集中治療の専門家集団として医師のみならず様々な職種の方々がそれぞれの専門性を発揮して、COVID-19と立ち向かっていただいていることに心より敬意を表します。 さて、新型コロナウイルス感染症がオーバーシュートした場合の医療体制で最も重要なことは、如何に死者を少なくするかということであり、集中治療体制の崩壊を阻止することが重要ですが、本邦の集中治療の体制は、パンデミックには大変脆弱と言わざるを得ません。 イタリアでは3月31日の時点で感染者105,792人に対して死者約12,4
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く