群馬県と長野県の県境にある御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落した年のことだった。ぼくはジャンボ機が墜落する数日前まで、御巣鷹山近くの長野県川上村でレタス収穫作業のアルバイトをしていた。大学を出たばっかりのころの20代の、農作業などやったこともないぼくは、牧歌的な風景を夢み、人情の厚い田舎の人たちとの出会いを求めて、夏だけのアルバイトに応募したのが、川上村で1か月ほど過ごすきっかけだった。 その川上村で事件が起きた。新聞報道ではこうなっていた。 平均年収2500万円の真実は? 長野・川上村に“ブラック農業”風聞 産経新聞 12月19日(金)7時55分配信 ■中国人実習 日弁連「人権侵害」 村側「投書はデマ」 「平均年収2500万円の村は中国人を使った“奴隷制”“ブラック農業”で成り立っていた」-。ネット上でそんな衝撃的な風聞が広がり、レタス出荷量日本一の長野県川上村が揺れている。発端は、村も設立