任意方向の軸を中心にした三次元回転を計算する際、四元数(クォータニオン、quaternion)を用いる方法がよく使われる。 p' = q p \bar{q} \\ \left( q = \cos \frac{\theta}{2} + I \sin \frac{\theta}{2} = e^{I\theta / 2}, \quad I = n_x i + n_y j + n_z k, \quad |I| = 1 \right) この方法はオイラー角や回転行列を使う方法よりすっきりしていて、回転を表す $q$ の構築・解読も簡単に行える。一方で、この計算が成り立つことを示す説明は色々あっても、式の直接的な意味を説明していることは少ないように思う。私は以下の疑問を持っていた。 なぜ左右両方から掛けるのか? なぜ半分の角度を用いるのか? なぜ共役四元数を用いるのか? 四元数を片方だけ掛けた状態は何