足立区の女性自殺者数が、警察庁の統計（自殺日住居地）で二〇一二年に六十五人と前年の四十九人から急増した。中でも主婦が十人から二十二人と倍増しており、区は新たに女性向けの相談窓口をまとめたカードを作成。九月の都の自殺対策強化月間に合わせ、カード二万枚を区役所のほか、女性が立ち寄るスーパーや美容室などで配る。　（奥野斐） 足立区は〇六年に年間自殺者が百六十一人（人口動態統計）と二十三区最多になったのを機に、ＮＰＯ法人「自殺対策支援センター　ライフリンク」（千代田区）と支援協定を結び、専門部署を設けた。雇用や生活に関する総合相談会や、窓口で担当者が区民の悩みに気付き関係機関につなげられるように職員向けの研修会などを開き、対策に力を入れてきた。 これまで区内の自殺者は単身の無職男性が多かったが、警察庁の統計では対策を講じてから〇九～一二年の四年で男性は百三十五人から百十四人に減少。一方、女性の割合