ある雑貨店の片隅に、古いスノードームが佇んでいる。 その中に住む者たちは、不安に駆られ、終末についての噂を交わしていた。 天空に、ある不穏な兆しがあらわれたのだ。 果たして「その時」は本当にやってくるのか? それはどんな風にやってくるのか? 小さな小さな世界の中で、静かに近づいてくる終末の記録。 「このまま店主が片付けや改装を続けて、この棚にも近々何か変化が起こるかな」。マーズが期待感を示した。それに対してシフトは「いや、この程度の活発さだと、せいぜいレジ周りの物が片付くだけで終わるんじゃないか」と言った。 たしかに誰でも、何かをやり始めると、それで勢いがついて次々似たようなことを発展させていきたくなることもある。だけど逆に、やり始めても、小さな区切りがついたとたんに、なんとなくやり遂げた感覚になって終わることもある。「ああ見えて店主は細かく色々やることがあるからな……」。カルラはシフトに