2006年1月、コシナから一眼レフ用のカールツァイス プラナー T* 50mm F1.4およびプラナー T* 85mm F1.4の発売が発表された時には、ツァイスレンズファンの多くは感激したことと思う。京セラがカメラ事業から撤退したことで35mm一眼レフカメラ用のツァイスレンズが消えていくことを惜しむ人は少なくなかった。 それが新たにコシナの手で、ニコンFマウント仕様とM42マウント仕様(現在は50mm F1.4のみ)で登場したのだから、驚くべきことである。ある意味京セラの撤退で35mm判一眼レフについて新たな道が開けたと言えなくもない。戦前まで歴史をたぐれば、カールツァイスは様々なカメラメーカーに世界最高レベルと言える性能のレンズを供給したレンズメーカーであり、現在もハッセルブラッドやローライの6×6判一眼レフにはカールツァイス銘レンズが供給されている。 特にZFマウントと呼ばれるニコン