【パリ=国末憲人】フランスのサルコジ大統領は22日、パリ郊外ベルサイユ宮殿で開かれる仏国民議会(下院)と元老院(上院)の合同会議で演説する。仏大統領の議会への出席は、議会に対する大統領の影響力が過大になりすぎないようにすることを理由に長年禁止されてきた。今回、161年ぶりとなる。 仏元首が最後に議会に出席したのは、第2共和制発足直後の1848年、ルイ・ナポレオン大統領(後の皇帝ナポレオン3世)の下院での演説。1875年発足の第3共和制は大統領の議会出席自体を憲法で禁止した。1958発足の第5共和制でも大統領は議会に書簡を送る権利しかなかったが、サルコジ氏が主導した昨年の憲法改正で出席が可能になった。 サルコジ氏は22日午後に仏の将来像や欧州問題、政教分離問題について演説する。同氏は今後の長期的政策を打ち上げる場として、歴史的出来事として注目を集めるこの機会を利用する考えのようだ。 こ