洒落ではないが、甘利問題をめぐる報道があまりにもおかしい。今回の甘利問題の核心は、政治家が口利きの見返りとして企業から献金を受け取ることが許されていることではないのか。 甘利明経済再生担当相は1月28日の会見で、S社からの金銭の授受を認めた上で、秘書が甘利氏の伺い知れないところでその一部を私的に流用していたことを認め、閣僚の辞任を表明した。 また、会見の中で甘利氏は、自身が受け取った現金も、秘書に「適切に処理しておくよう」指示を出していたと説明。甘利氏自身は何ら法に触れることはやっていないことを繰り返し強調した。自身に法的な問題はないが、秘書が失態をしでかした以上、その責任を取り、あくまで自分の美学として大臣を辞任する道を選んだのだという。 確かに、業者から受け取った現金を秘書が個人的に使い込み、その分を政治資金収支報告書に記載しなかったことが事実だとすれば、政治資金規正法の虚