いいことなのか、それとも、悪いことなのか、わからない。でも、多くの人間がそうであるように、僕もまた、ギャルと激しい恋がしたかった。町を行き交うギャルは、何よりも素晴らしく、美しい。でも、三十路を迎えて五年、ギャルとはお近づきになれそうもないってことを経験が教えてくれた。だから、血迷ってお見合いをした――。 鼻で笑えなくなった。これは悪いことだ。たぶん。謎教団の《虎シャツ》おばさんが別れ際に「あなたにはピラミッド生命磁場のズレが顕著に見られるわ。近いうちに地球自身のアセンション干渉によって災いが降りかかるだろう」と言ったのを、ワケのわからないことを言っておる、ふふん鼻で笑って過ごしているうち、右側に運転席が設置されている国産車の暴力のような仕様のせいで左側への注意が散漫となり、バック・オーライ!駐車する際に車の左側面を壁で擦ってしまったり、秋葉原の裏で「コノウラビデオ凄イヨゥ!流石ニホンジン
小学校の音楽室であの歌を聴いたときに異世界は産声をあげたんじゃないだろうか。若者たち。君の〜ゆく道は〜果てし〜なく〜遠い〜だのに〜な〜ぜ〜歯をく〜いし〜ば〜り〜君は〜ゆく〜の〜か〜そんな〜にして〜まで〜。だのに、だのに、だのに。僕には、だのに、が不自然に聞こえて仕方なかった。なのに、じゃないの?クラスのなかで僕だけが抱いた違和感の萌芽は、僕のなかで萌え萌え成長して僕から飛び出し異世界となり、今まさに飲み込もうとしている僕を。異世界の中心にいるのはシノさんだ。僕の家のドアの鍵の無断の合鍵の持ち主のシノさんは僕のお見合いの相手で、戦国時代好き西軍派趣味コスプレ、スザンヌ似の25歳推定Dカップ、閉鎖的排他的仮装的催事での名前はノッピー☆ 今、ノッピー☆によって僕の部屋の施錠は解かれ、ドアは開かれ、ドアチェーンが悲鳴をあげながらかろうじて侵入を阻止している。僕はブリーフいっちょうで物陰に身を隠して
時折、部屋が別の顔をしていることがある。出張や旅行などで何日か部屋を離れて戻ってきたとき、別の顔に出くわすことがある。まったく違う部屋というわけではなく、ちょっとした違和感、ズレがノイズのように視覚、聴覚、嗅覚のうえを走るのだ。或る風景を眺めてみる。両の目で。右目で。左目で。一の風景が三の相を持って現れる、そういうズレだ。今日、部屋に戻ると部屋が別の顔を持っていた。いつもより整理が行き届いているような気がした。僕はほぼ二日ぶりに、冬にお見合いをしたシノさんの実家から帰ってきた。怪我をして行動不能に陥った僕はシノさんの実家に泊めてもらったのだ。シノさんはスザンヌ似の25歳、戦国時代好き西軍派、趣味コスプレ。コスプレ時はシノ改めノッピー☆。 遡って夕方。回転寿司屋。隣にいた騒々しい大家族がイカ以外の魚介類を奪ってしまうせいで、我々の席にはきゅうりやツナを巻いた海苔巻き、ケーキ、スイートポテトが
エアキャットは目に見えないネコ?です。重さは量れないほど軽いか、まったく重さがありません。 声も立てず、においもしません。 そもそも、ネコに似てるかどうかも判りません。 ひょっとすると犬に似てるかもしれません。 確かに、ある種のエアキャットは、まるで飼い犬のような動きをします。じゃあ、エアドッグじゃないかって? まあ、犬が好きな人、アヒルに目が無い人、ミニブタに萌える人、色々いるわけだし、ぐーぐーだってネコだし、キャットでいいんじゃないかってことで、エアキャットです。
僕の日曜日は不幸のメールで終わる。今週は「小栗旬の石田三成は今週もチャラチャラしていて全然ダメですうーウケにもタチにもなれないハンパ者ですうー ノッピー☆」。ノッピー☆は先日お見合いしたシノさんのコスプレ時の名前だ。彼女はスザンヌ似の25歳、戦国時代好き西軍派、趣味コスプレ。毎晩十時の無差別中傷メールは酷くなる一方で、小栗旬バッシングが内容のほとんどを占める大河ドラマ「天地人」感想に加えて「戦国BASARA」「メイちゃんの執事」「仮面ライダーなんとか」「黒執事」「ハルヒ」の感想が送られてくるようになった。 そのうえ、母親からは「この縁談がまとまらなかったらもう終わりだと思え。身の程知らずのインポ息子。あんたの定額給付金は牛角で使わせてもらったから」という意味内容の話を、生命保険受取人の確認と共にされ、シノさんの母親からは「早く我が家に遊びに来てねムコ殿オホホ。ウチの娘を傷モノにしてただで済
ネット系ブラック企業の未来予想株式会社(庄子素史社長)は17日、まったく新たなバズマーケティング手法を取り入れたプロモーションサービス 「ヒネッター」 の提供を開始した。メディアの多様化が進むなかで効果的なプロモーションをおこなうにはどうすればよいか首をひねっている広報担当者は多いが、同サービスを利用すれば社員の首をひねりつぶすだけで最適なPRが可能になる。 同社はプレスリリースを1回代行配信するだけで4万円もぼったくる「@Press(アットプレス)」で企業のプロモーション支援をおこなってきたが、権利ばかり主張して義務を果たさない無能人が社内にいるため費用対効果に難があった。「ヒネッター」は、いわゆる 「炎上」 を活用したまったく新しい手法を導入。「気に入らない社員を労働法無視で首切りする」などコンプライアンス的に非難必至の愚行にわざと走ってネットの注目を集め、自社サイトや新サービスなど任
11:35 | 第五夜 勝間和代の白い頬が濡れた。雨であった。停車場の薄明かりを三歩離れると既に光は遠ざかり、和代は堪え切れず振り返った。小さな二つの光がみるみるうちに消えてなくなる。最終電車であった。 和代の黒髪が、商店の軒下の蛍光灯に照らされ、ときおりきらりと光を帯びて煌めいている。光は剛質の髪の波打つおもてをキラキラと舞うように漂っている。和代はその癖毛が嫌いであった。無機的なシャッターがどこまでも続くうらぶれた駅前通りのしじまにあって、その癖毛のきらめきは、混沌の沼に咲く一輪の蓮のようである。 そういう優雅さとは裏腹、和代は俯いていた。ほとんど泣き出しそうであった。眉間に皺を寄せ、頬はぐにゃりと変形して目尻を圧迫し、鼻はひん曲がっている。だんだんと、それが酷くなる。誰にも見せたことのない和代の泣き顔が、商店街を駆け抜けていった。ぴちゃぴちゃ、コツコツと、小さな和代の痕跡が通りに谺
第四夜 (ある人にとっては熟れ過ぎた果実のように見えるかもしれないが)勝間和代は、この世界において唯一ミネルヴァの化身という呼称に相応しい女である。彼女の顔には暗い森の奥からでも世界を見渡すことのできそうな力強い二つの眼が備わっており、胴体には難攻不落の要塞を守り続ける巨大なトーチカを思わせる豊かな乳房が存在を主張している。 彼女に面と向った男たちの多くが、彼女とまともに会話をすることができないのも、すなわち、彼女の乳房が男性が持っているはずであり、持っているべき、武器的なファロスを象徴しているからである。男たちは彼女の面前に立つだけで、生まれもっての男性性を奪われてしまうのだ。また、彼らの多くが彼女と目を合わせることすらできない。彼女の深く黒い眼の奥にある智慧が恐ろしいのである。一度、目を合わせてしまったならば、彼らはその深い闇のなかを、終わりのない螺旋階段を下りるようにしていかなくては
第三夜 こんな勝間和代を見た。 和代の室を退がって、廊下伝いに自分の部屋へ帰ると電球がぼんやり点っている。片膝を座布団の上に突いて、PCの電源を点けたとき、Windowsのロゴがディスプレイに浮かびあがり、同時に部屋がぱっと明かるくなった。 立膝をしたまま隠しフォルダを探すと、思った所に、ちゃんとあった。あれば安心だから、隠しフォルダをもとのごとく非表示にして、ウィンドウを閉じて、どっかりと座った。 あなたはビジネスマンよ。ビジネスマンなら悟れないはずないでしょうと和代が云った。そういつまでも悟れないところを見ると、あなたはビジネスマンではないんでしょうと言った。負け組だと言った。ははあ怒ったわねと云って笑った。口惜しければ悟った証拠を持って来なさいと云ってぷいと向をむいた。怪しからん。 隣の広間の床に据えてある置時計が次の刻を打つまでには、きっと悟って見せる。悟った上で、今夜また入室する
第二夜 こんな勝間和代を見た。 読み終えた本を持って図書館へと足を踏み入れると、いつもなら満席なはずの閲覧席には誰も座っていなかった。はっとしてあたりを見回すとカウンターのなかに職員すらおらず、どういうわけか自分がこの空間のなかにただひとりいることに気がついた。すると通いなれた図書館がどうにも知らない建物のように思えてくる。 さて、どうしたものだろう、としばし佇んでいると両脇を本棚に囲われて一層薄暗くなった通路の奥から、一条の光が細く零れているのが目に入った。近づいていくと、光は半開きになったドアの隙間から漏れている。隙間からドアの向こうを覗いてみると、その先は長いトンネルのようになっている。電灯などないのに不思議とそこは明るかった。しかし、その先に何があるかは見通すことができなかった。 「起きていることはすべて正しいのです」 トンネルの奥から、妙に凛々しい女性の声が響いてくるのが聞こえた
第一夜 こんな勝間和代を見た。 散髪に行った帰り道、自分の前を勝間和代によく似た女が歩いている。 こんな夕時の田舎町に勝間和代とは珍しい。自分は勝間和代には関心があるほうだったので、思い切って声をかけた。 「ちょいとお尋ねしますが、あなた、勝間さんじゃありませんか」 振り向いた女は、ほほほ、と笑うだけで、質問に答えようとしない。けれどもその笑い顔がいかにも勝間和代にそっくりだったので、やっぱりそうだ、これは勝間和代だ、黙っていたって自分にはわかるぞ、と思った。方向も同じだったので、自然と女と一緒に歩くような形になった。 しばらくは得意な気分で女の横を歩いていたが、そのうち、だんだんとじれったい気持ちになってきた。 「あなた、あれやってくださいよ、あれ。本当の勝間さんならご存知でしょう」 それを聞くと女は立ち止まり、にっこりと笑って言った。ようござんす、ただし決まりがあります。わたしがそれを
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/04/13(月) 10:30:12.67 ID:CmMCONFXO 姉「ただいま〜」 俺「あ、姉ちゃん、おかえりー」 姉「・・・・・・ああ、なんだ、まだ生きてたんだ」 俺「・・・あ、ああ、うん、ごめん・・・」 姉「・・・」 俺「・・・」 姉「・・・ちっ」 バタン 俺「・・・あ・・・」 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/04/13(月) 10:38:18.04 ID:CmMCONFXO 姉「・・・・・・なに」 俺「あ、ご、ご飯出来たって・・・」 姉「・・・・・・外で食べる」 俺「・・・あ、いいよ・・・姉ちゃん、久々に帰って来たんだからさ・・・ 母さんのご飯食べたいだろ?・・・俺が外行くよ」 姉「・・・・・・ちっ」 俺「・・・じゃ、行っ
キューブをウェブカメラで映すことで画面の中にキャラクターを表示させる「電脳フィギュアARis」はスティックでつっついてみたり、カードで着替えさせたりして遊ぶことができる。しかし、人形サイズのアリスをいじっていてもつまらない。アリスを人間サイズにまで大きくすれば楽しいことが起きるぞ。 アリスを大きくするには、キューブのサイズをそのまま大きくするだけでよい。キューブ表面のデザインを拡大コピーして正六面体に貼り付ければ、倍率に応じて巨大化したアリスが出現する。2次元の世界から飛び出してきたアリスと恋人同士のようにイチャついたり○○撮りしたり夢の共同生活をエンジョイしよう! ■モニタの中に存在する仮想の妖精 「電脳フィギュアARis」は、AR(拡張現実)技術によって、ウェブカメラで撮影した映像の中に3Dキャラクターを表示させる。実売価格:9800円 ビューワを起動し、ウェブカメラで電脳キューブを映
はじめに はてブのコメントで客観ぶって「判断は保留」とか言ってるやつが一番チキンで最悪。はてブみたいにあれだけ個人が保護された環境下においても自分の中にまともな判断基準を持てないような輩は普通にポピュリズムに突き動かされて差別とかヘイトスピーチとか何なら虐殺とか平気で荷担しそうな感じ。 津田大介 on Twitter: "はてブのコメントで客観ぶって「判断は保留」とか言ってるやつが一番チキンで最悪。はてブみたいにあれだけ個人が保護された環境下においても自分の中にまともな判断基準を持てないような輩は普通にポピュリズムに突き動かされて差別とかヘイトスピーチとか何なら虐殺とか平気で荷担しそうな感じ。" うほっ。これはいいテンプレ というわけで またもや脊髄反射で作ってみました http://amachang.sakura.ne.jp/misc/hanpo/ ご自由にお使いください。
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