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勝間和代に関するnyon2のブックマーク (4)

  • 勝間和代十夜 第五夜 - nuba

    11:35 | 第五夜  勝間和代の白い頬が濡れた。雨であった。停車場の薄明かりを三歩離れると既に光は遠ざかり、和代は堪え切れず振り返った。小さな二つの光がみるみるうちに消えてなくなる。最終電車であった。 和代の黒髪が、商店の軒下の蛍光灯に照らされ、ときおりきらりと光を帯びて煌めいている。光は剛質の髪の波打つおもてをキラキラと舞うように漂っている。和代はその癖毛が嫌いであった。無機的なシャッターがどこまでも続くうらぶれた駅前通りのしじまにあって、その癖毛のきらめきは、混沌の沼に咲く一輪の蓮のようである。 そういう優雅さとは裏腹、和代は俯いていた。ほとんど泣き出しそうであった。眉間に皺を寄せ、頬はぐにゃりと変形して目尻を圧迫し、鼻はひん曲がっている。だんだんと、それが酷くなる。誰にも見せたことのない和代の泣き顔が、商店街を駆け抜けていった。ぴちゃぴちゃ、コツコツと、小さな和代の痕跡が通りに谺

  • 勝間和代十夜 第四夜 - 「石版!」

    第四夜 (ある人にとっては熟れ過ぎた果実のように見えるかもしれないが)勝間和代は、この世界において唯一ミネルヴァの化身という呼称に相応しい女である。彼女の顔には暗い森の奥からでも世界を見渡すことのできそうな力強い二つの眼が備わっており、胴体には難攻不落の要塞を守り続ける巨大なトーチカを思わせる豊かな乳房が存在を主張している。 彼女に面と向った男たちの多くが、彼女とまともに会話をすることができないのも、すなわち、彼女の乳房が男性が持っているはずであり、持っているべき、武器的なファロスを象徴しているからである。男たちは彼女の面前に立つだけで、生まれもっての男性性を奪われてしまうのだ。また、彼らの多くが彼女と目を合わせることすらできない。彼女の深く黒い眼の奥にある智慧が恐ろしいのである。一度、目を合わせてしまったならば、彼らはその深い闇のなかを、終わりのない螺旋階段を下りるようにしていかなくては

    勝間和代十夜 第四夜 - 「石版!」
  • 勝間和代十夜 第三夜 - 青色28号

    第三夜 こんな勝間和代を見た。 和代の室を退がって、廊下伝いに自分の部屋へ帰ると電球がぼんやり点っている。片膝を座布団の上に突いて、PCの電源を点けたとき、Windowsのロゴがディスプレイに浮かびあがり、同時に部屋がぱっと明かるくなった。 立膝をしたまま隠しフォルダを探すと、思った所に、ちゃんとあった。あれば安心だから、隠しフォルダをもとのごとく非表示にして、ウィンドウを閉じて、どっかりと座った。 あなたはビジネスマンよ。ビジネスマンなら悟れないはずないでしょうと和代が云った。そういつまでも悟れないところを見ると、あなたはビジネスマンではないんでしょうと言った。負け組だと言った。ははあ怒ったわねと云って笑った。口惜しければ悟った証拠を持って来なさいと云ってぷいと向をむいた。怪しからん。 隣の広間の床に据えてある置時計が次の刻を打つまでには、きっと悟って見せる。悟った上で、今夜また入室する

    勝間和代十夜 第三夜 - 青色28号
  • 勝間和代十夜 第二夜 - 「石版!」

    第二夜 こんな勝間和代を見た。 読み終えたを持って図書館へと足を踏み入れると、いつもなら満席なはずの閲覧席には誰も座っていなかった。はっとしてあたりを見回すとカウンターのなかに職員すらおらず、どういうわけか自分がこの空間のなかにただひとりいることに気がついた。すると通いなれた図書館がどうにも知らない建物のように思えてくる。 さて、どうしたものだろう、としばし佇んでいると両脇を棚に囲われて一層薄暗くなった通路の奥から、一条の光が細く零れているのが目に入った。近づいていくと、光は半開きになったドアの隙間から漏れている。隙間からドアの向こうを覗いてみると、その先は長いトンネルのようになっている。電灯などないのに不思議とそこは明るかった。しかし、その先に何があるかは見通すことができなかった。 「起きていることはすべて正しいのです」 トンネルの奥から、妙に凛々しい女性の声が響いてくるのが聞こえた

    勝間和代十夜 第二夜 - 「石版!」
    nyon2
    nyon2 2009/06/16
    続き物だったのか
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