これまでのルールをリセット 先週のパリは桜が満開だった。あまり季節感を感じられないパリでも、この時期、白アスパラガスやイチゴがマルシェに並び、すこしだけ春を感じることができる。ただ、パリに移り住んでからつくづく、日本は季節を感じる所だと思う。竹の子や菜の花、その後は鮎と言った具合に、季節によって食材が替わっていくのを楽しめるが、フランスのブラッスリーにいっても季節の流れを感じることができない。日本では、食から常に自然とともに生きていることが実感できる。 住環境はどうか。たとえば、ヴェルサイユ宮殿の庭をみるとまるでディズニーランドのように木が丸や三角に切られている。これは、自然をありのままに受け入れるのではなく、自然をコントロールすることが西欧の文化であることの表れのように見える。MIWAの会員の1人は「日本のように、自然とともにある文明は世界でも類を見ない」と言っていた。縁側の曖昧さや、床