高血圧の改善……といえば、たいてい注目されるのは「血管」や「血流」だった。しかし、最新の研究は「脳」にスポットを当てた。新たに解明されたしくみを活用して、効率的・合理的に血圧を下げよう! 適度な運動が血圧を下げる「メカニズム」 この夏、「高血圧」についてのまったく新しい、画期的な論文が、医師や研究者たちのあいだで大きな反響と衝撃をもって迎えられた。 長きにわたって高血圧改善についての研究をつづけてきた、愛媛大学医学部附属病院 抗加齢・予防医療センター長の伊賀瀬道也さんが感慨深げに言う。 「たいへん素晴らしい基礎研究だと思います。この研究によって、血圧を下げるためのより効果的な方法についてさらに議論が進むと思います」 イギリスの著名な科学誌『Nature Biomedical Engineering』に掲載されたこの論文がそれほどの評価を得ているのは、これまでほとんど明らかになっていなかった