1月下旬の日曜日、東京・渋谷の会議室は、セミナーを受ける大学生たちの熱気に包まれていた。 彼らの多くは今年3月に大学を卒業する学生たちだ。ごく普通の大学生であれば、卒業旅行など、最後の学生生活を謳歌したい時期だろう。にもかかわらず、使い込んだ教科書を片手に、居眠り一つせず、必死に講義に耳を傾けている。 彼らは薬学部の学生たち。1カ月後の2月28日と3月1日の2日間にわたって行われる第100回薬剤師国家試験に向けて、このセミナーに参加しているのだ。 「落ちたら大変だし、直前の対策でこういうセミナーがあるとありがたい」。首都圏にある私立大学の薬学部に通う参加者の一人はこう話す。この4月からはドラッグストア大手で薬剤師として働くことが決まっているが、もし不合格となれば、“浪人”となる。 セミナーを主催しているのは、ドラッグストア大手のマツモトキヨシだ。国家試験予備校として定評のある「ファーマプロ