今どきそんなことをやっている会社はない、と言われてしまいそうだが、かつて、入社して間もない社員の朝一の仕事が「新聞の切り抜き」だった時代があった。 かくいう自分も、初めて現場からデスクワークの職場に移り、「総務の何でも雑用係」だった頃は、朝7時台にオフィスに行き、広報室の電話番をしながらその日の朝に届いた新聞各紙を一瞥、関係しそうな記事を片っ端から切り抜いて台紙に張り、朝のうちに社内の偉い人に届ける、というのが日課だったりもした*1。 会社で購入している新聞だから、「切り抜く」ところまでは何ら問題ない行為。そしてそれを張り付けた「生」の切り抜き集を誰かに渡すだけならそれも問題ない。 だが、それを一定の数の”偉い人”に渡すためにコピー機で「複製」した瞬間、著作権法上は違法性を帯びてくる。 「秘書が社長に渡すために新聞や書籍のコピーをとる」くらいまでの行為なら、「許容される余地はある」という見