「シネマ最前線」は日経エンタテインメント!誌がお届けする映画界のトレンド&マーケティング情報です。今週の映画興行成績と、週末公開される話題作について、隔週金曜日に掲載します。 「一世を風靡(ふうび)したギャガの事業縮小は、一つの時代が終わった象徴」との声が映画界から上がっている。 USENの宇野康秀社長は4月16日に開いた中間決算説明会で、子会社の映画会社ギャガ・コミュニケーションズの映画買い付けおよび制作事業を中止する方針を明らかにした。「ギャガは解散せず、配給宣伝業務に特化する」(広報)が、大幅に事業を縮小する。 決定の背景には『ライラの冒険 黄金の羅針盤』の失敗があるといわれる。中間決算の対象期間は2007年8月から08年2月。社運をかけて3月1日に公開した『ライラ』は決算対象から外れている。買い付け金額は2600万ドル(当時の為替レートで約32億円)とうわさされ、宣伝プリント費20