現代音楽と大衆の乖離は確かに見られるのは現状だと思います。 しかし、現代音楽が大衆からそっぽを向かれたと捉えるだけでなく、現代音楽に大衆は追いついていかれていないという観点からも検討する必要があるのではないでしょうか。 ここであえて「大衆はバカだから」説を打ち立ててみたいと思います。 ベートーヴェンにせよブラームスにせよ、作曲家が作曲し、それが同時代の人に向けて演奏された時は、間違いなく「現代音楽」でした。 今クラシックの代表格となっている楽曲は、必ずしも初演の時から聴衆に好評を博したものばかりとは限りません。むしろ理解されなかったものの方がほとんどです。 それらは次第に演奏されていくうちに人気が出てきたりして、何度も踏み固められて「古典」となっていったのです。 むしろ初演は大好評だったのに時代と共に忘れ去られた作品なども多いのですから、同時代の聴衆の評価などはアテになりません。 今の時代