銀の森へ メゾン・ド・ヒミコ 沢木耕太郎 (朝日 2005/08/01夕刊芸能面) ゲイ施設舞台に幸せな物語展開 伝説のゲイバー「卑弥呼」のママが、とつぜん店を畳んで、ゲイのための老人ホームを作った。 それがこの映画の出発点だ。 ある日、沙織という野暮(やぼ)ったい娘のところに、春彦というハンサムな青年が現れ、しつこく迫る。君の父親が不治の病に倒れてしまった。日曜でいいから面倒を見にきてくれないか。金は出す。君には借金があるのだろう? すぐに、沙織が伝説のママである卑弥呼の娘であり、春彦が卑弥呼の愛人であることが明らかにされる。 このアクロバティックな人間関係と、ゲイのための老人ホームという奇抜な舞台設定のため、人によっては思わず「引いて」しまうかもしれない。私も最初はそうだった。しかし、見ているうちに、少しずつ前にのめっていくのがわかった。のめっていったのは、もちろん体ではなく気持ちであ
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