「自国の存亡がかかることは起きない」という米国の傲慢 ──ウクライナの社会が崩壊している状況ばかりを見ていたために、ウクライナ人としての国民感情が高まっていたり、欧州でウクライナ支援の感情が高まっていたりすることを、ロシアは見過ごしていたのではないでしょうか。トッドさん自身、そういったものを見過ごしていませんでしたか。 それはよくわかりません。そうしたことを、私はあくまで研究者としての立場から考えています。どういう立場かというとつまり、自分には知らないことがあると認めることです。そしてウクライナは私にとって、必要な情報が不足している、はっきりしたことが言えない分野の一つなのです。 古いデータを信じるなら、小ロシア(ウクライナ)の家族構造は核家族で、個人主義が強い。そこは大ロシアの家族構造が共同体家族で、集団主義的であるところと違うとは言えます。ただ、その後のウクライナがどうなったのか。人口
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